ナチスの歴史をまたひとつ知った
なんか、毎回映画の紹介しかしてないが、今回もそんな感じになりそうである。
今回は、マイナビの合同企業説明会に行くついでに、名古屋で現在公開中の『ヒトラーの贋札』を鑑賞してきた。
まぁ、逆でないのかい?と言われれば、「そう」と言わざるを得ない。
アカデミー賞にもノミネートされたそうで、友人がお勧めしてくれていたのを思い出し、ちょうど名古屋に出たから見てきたわけである。こういうのは決して浜松市なんて小さいところではやらないもんなぁ。
なにが政令指定都市だよ<ボソッ
原作はこれ
- 作者: アドルフ・ブルガー,熊河浩
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2008/01/11
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内容は、ナチス政権が市場崩壊の政策として行った「ベルンハルト作戦」の舞台裏で、贋札を作り続けた人々の話である。
ちょくちょく新聞にもインタビューが載っていたみたいで、映画を見る前、新聞の切り抜きが映画館の壁に貼ってあったのを読みました。
これはひどい、と正直思いました。
内容は見てもらうとして…
まず、ユダヤ人迫害の描写がとても恐ろしい。
ナチスドイツを描いた映画はちょくちょく見てきたほうなんですが、ここまでナチス役がユダヤ人を虐待する描写は、はじめてみるかもしれない、それくらいイメージを想起させるものだった。
つい先日、アイヒマンのイェルサレム裁判をゼミで調べたばかりだから、ナチスもすべてがすべて恐ろしい人ではないのではないか、ということを思い始めた矢先で、多少ショックである。
主人公は、多分ロシア系の方かなぁ?と思ったが、その無表情でも、ユダヤ人同士の仲間をかばう真の思いやりをある意味貫く人物として、十分貫禄があった。
贋札造りが当時どれくらい規模のある犯罪であったのかは理解できないが、国家政策として行われたくらいなのだから、そうとうのものだったのだろう。犯罪が国法として許容される時代は、本当に恐ろしいと感じる。
まぁ、そんなことは誰もが思うことだろう。
原作者もこのようなことがあった、という意識を持ってもらうために何度も推敲した、と言っていた。
真実に近い、ナチの性格の本性を見せる、みたいな意気込みだろうか?
こう考えると、ナチスの構造はどのようになっているのかがわからなくなってくる。
ナチスの中にも、「この(ホロコーストの)責任は誰がとるんだろうな」ということを言った人もいれば、凶暴性の権化のような人もいる。どっちの例もありすぎて、正直真実が見えてこないが、総体的に「悪」という意識しか持ち得ない。
こういう、ノンフィクションの映画は、後世に向けてのメッセージをもつとてつもない財産になりえているのだろうね。
ぼくはとっても満足しました。
にしても、てっきり原作はソロヴィッチという主人公が書いたのかと思っていたら、アドルフ・ブルガーのほうだったとは。どうりで内容が登場人物の彼の思想に従っていた感じがしたなぁ、と感じた。